ちょっと体調を崩したりしてて更新ができませんでした。
昨日はまとめを書いたもののすぐに寝てしまい、こちらには書けませんでした。
なので、今日は5と6ステージをまとめて書きます。(といってもCBNForumsのコピペですけど・・・)
なお、第4ステージについてはシクロワイアードさんの素晴らしい記事で勘弁してください。
http://www.cyclowired.jp/?q=node/107523
まず、第5ステージ。
平坦ステージなのでスプリンター向けかと思いきや、ゴール前に3級山岳が一つあり、更にはゴール前にも上りがあります。
しかも、その上りがその前の3級山岳よりキツイというスプリンターいじめのステージでした。
レースは逃げが決まって、集団が落ち着いてからはあまり大きな動きは無く進みました。
今日のレースも昨日に引き続き天候が不安定で、ゴール地点はゲリラ豪雨で一時、コースが川のように水没し、洪水のようになっていました。
現地に行ってるカメラマンの辻啓氏の話だと、平坦なところで水がたまってるわけじゃないのに物凄い勢いで雨が降ってくるため水深2cmくらい水没してると言ってました。
見てて、ここに本当にゴールするのか?選手は危険ではないのか?
と不安でしたが、幸いにもゴールまでに雨は止んでくれたようです。
そんな不安定な天候で進み、一応頑張るものの、カヴェンディッシュなどの上りが本当に苦手なスプリンターは山岳の餌食になり、友の会が結成されてました。
そしてゴール手前からは位置取り合戦が始まります。
上りを耐えたスプリンターやオールラウンダー系の選手が積極的に動きます。
とくに、積極的に動いていたのはBMCのエヴァンス。
チームメイトにアシストされながら前に出て、狙っていました。
しかし、力及ばず、チームごと集団に飲まれていきます。
そんな中、ヴァルディアーニとアルゴスの選手が積極的に前に出てきます。
少し前の豪雨で道は濡れてますから中々肝の冷えるような激しい展開が続きます。
そして最終コーナーで起きてしまいました。
先頭集団での落車です。
アルゴスシマノの選手がスリップしてしまい落車。
それに反応してブレーキをかけた少し後方でも落車が発生してしまいました。
殆どの選手がその影響を受ける中、、一番先頭を走っていたのはヴァルディアーニのマルコ・キャノーラが飛び出す形になります。
もうゴールまで数百メートル・・・
はっきり言ってネームの無い選手です。もちろんエースではありません。
アシストです。なのでここまで脚は使ってしまってますが・・・
これは完全に千載一遇のチャンスです。
文字通り、死ぬ気で踏んだでしょう。
それが単なる運だったとしても目の前にジロでの優勝があるのですから、やらないわけにいきません。
しかし、彼にはほんの少し運が足らなかったようです。
アルゴスのアシストが落車したのですが、その後を走っていたデゲンコルブはぎりぎり難を逃れていました。
デゲンコルブはアルゴスのエースで、去年のブエルタではスプリントで勝利を量産した実力者です。
実力も才能も確実に負けてますし、キャノーラはここまでのアシストで消耗してたでしょう。
キャノーラには勝つためには運に頼るしかありませんでした・・・しかしデゲンコルブは生き残ってしまいました。
必死に逃げますが、デゲンコルブは鬼の猛追を見せます。
じわりと、しかし確実に距離を縮められます。
結果、ほんの少し及ばずデゲンコルブに捕まえられ、抜かれます。
何とか後に喰らいつこうとしますが、キャノーラは完全に限界でした。
もし、デゲンコルブが落車に巻き込まれていたら・・・
もし、生き残った選手が居たとしてもデゲンコルブではなく無名クラスの選手だったら・・・
もしかしたらキャノーラの心は折れなかったかもしれません。
でも、あの状況で、デゲンコルブという実力者に抜かれてしまって、本人としては諦めなかったかもしれません。
それでも無意識のうちに、勝利が潰えたことを悟ってしまい、心は折れてしまったのではないでしょうか。
結局、そのままずるずると下がっていき、さらに後のグループに吸収されていきます。
キャノーラをかわしたデゲンコルブに止まる理由はありません。
そのまま最後までもがき、しっかり差をつけてゴール。
運と実力で勝利をものにしました。
そんな波乱のゴール前でした。
デゲンコルブの勝利より、タイムを更に失ったウィギンスやゴール地点の豪雨や、落車より
個人的にマルコ・キャノーラ選手が心配です。
彼はかなり落ち込んでると思います。
もし、私だったらこの負け方をして勝利を逃がしたなら心が折れてしまい立ち直れないかもかもしれません・・・
チームメイトは彼を慰め、励ましてあげて欲しいです。
まだ彼は24歳です。
諦めるには早過ぎますから・・・今後もしっかり走り続けて欲しいです。
次は今日の第6ステージ。169kmの平坦ステージです。
昨日のような、ゴール前に山岳が待ち構えてるようなスプリンターいじめの平坦ステージではなく、今日は完璧な平坦です。
中盤に少し上りがありますが、その後平坦が続くので多少遅れようと問題ありませんし集団もそこから活発化することは無いので大集団スプリントになると予測されました。
基本的には、2名の逃げが決まってから集団は落ち着いてました。
2名も逃げ切る見込みは殆ど無い選手なので心配はありません。
最後は4角形の16kmの周回コースを3週するレイアウトでした。
結局、逃げてた2名は36km地点で吸収されました。
しかしこの後に波乱が、周回コースに入り少しコースが狭くなったところで落車が発生。
狭い箇所で起きたため、道が塞がれてしまい後の選手は完全に足止めをくらいました。
当然、サポートカーも入ってこれませんのでリスタートが遅れます。
それによって後のほうの選手はメイン集団から1分以上の遅れてしまいました。
そしてその中に不運にもウィギンスの姿が
ウィギンスは基本的にその位置に居ることはまず無い(いつも比較的前のほうでリスク回避してます)のですが、今回はパンクの影響があり一時的に下がってた時に落車が発生して足止めをくらいました。
ウィギンスのような選手が遅れた場合、普通は紳士協定が働いたりするのですが・・・
今回はあまり働かなかったようです。
攻撃するような走りはすることはありませんでしたが、スピードを明らかに緩めるようなことはしませんでした。
こういった判断をするのはその時のリーダージャージを着てる選手なのですが、パオリーニはそのように判断しなかったようです。
いつも強すぎるスカイで、基本的に他のチームと協力するというより自己完結型のチームですから、今回他のチームは攻撃しない代わりに手を貸さなかったようです。
チームTTで優勝するような強力な布陣なので、想定通りその後しっかり集団には復帰しました。
そうなると集団での動きは活発になります。
ステージを狙うチームが出てきて、トレインを組もうと位置取り合戦が開始されます。
しかし、今日はゴール地点が塩田の傍で開けていて風の影響が強く、あまりに前に出すぎると消耗が早いのでアシストが他のチームに仕事を押し付けたがるような感じでいつもよりは速度が上がりません。
最初はオメガファルマが出てきて、次にキャノンデールやアルゴスが出てきて集団を引っ張ります。
しばらくはグリーエッジが姿を見せませんでしたが、最後にはしっかり上がってきます。
今日は昨日のようにゴール前にカーブは無いので集団は広がり、大集団での混沌としたスプリントが開始されました。
どこのトレインも完璧というわけではなく、かなりごちゃごちゃした展開でした。
しかし、そんな中しっかりと最後まで動いてたのはオメガ!
HTCのような完璧なトレインは無理でも、しっかり最後の最後まで2名のアシストを残していました。
カヴはその後にしっかりつきながら加速して行きます。
ステーグマンスのリードアウトを受けて発射!
向かい風の中のスプリントだったので少しタイミングが早いか?
と思いました。
実際、その後からはヴィヴィアーニ、ゴス、ブアニが追い上げできます。
特にヴィヴィアーニの勢いは凄く、最高速度では確実にカヴより上でした。
しかしそれでも他の選手はタイミングが少し間に合わず、カヴは最後までしっかりもがき切ってガッツポーズ!
見事ステージ2勝目を上げました。
本当にカヴは強いですね。
CBNマスターのブログでも書かれていましたが、すばらしい魅力も持ってます。
マスターのブログはこちら↓
もちろん今、彼が強いのは間違いありませんが彼も人間です。
まだ27なので、しばらくは大丈夫ですが彼もまた年老いていきます。
当然体力は少しづつ落ちていきますから、今のようなパワフルな走りはできなくなるかも知れません。
それでも、彼が強いのは力だけではなく、トラック競技で鍛えられた経験やテクニックなどもありますから、晩年にはいぶし銀のようなスプリントを見せて、ジャージは獲れなくとも勝つときにはしっかり勝つ選手として活躍し続けて欲しいです。
その頃にはお子さんも8歳くらいになるのかな?若い頃、暴れまわってたカヴェンディッシュも丸くなって完璧な英国紳士となり、子供の教育のためにもジェントルメンな振る舞いを心がけるカヴの姿が・・・
想像できませんねw
まぁ時が経って、子供ができたりしたら人は変わることも多いのでもしかしたらびっくりするくらい温和になってるかもしれません。
今後も期待しましょう。
では、今日はここまで。
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