2013年7月4日木曜日

ツール・ド・フランス 2013 第5ステージまとめ エアロヘルメットのお話

Bon soir! TORIALです...

テンション低いのは察してください…
頑張ってまとめます。

今日は第5ステージ 228.5kmです。
今日も比すらアップダウンが続く…平坦ステージだそうです。
平坦ってなんだっけ?



今日は序盤からアタックが決まりました。
逃げたのは我等が新城幸也選手と、同じくヨーロッパカーのケビン、ヴァカンソレイユのデヘント、エウスカルテルのシカード、アスタナのルツェンコ、ソジャサンのデュラプラ​スの6人でした。
ヨーロッパカーが2人も逃げてる!
ということで新城の初優勝への期待でツイッターもJsportsの実況も大変盛り上がりました。

逃げは完全に容認され一時は12分近くまでタイム差が開きました。
そうなると、ヴァーチャルですが新城がマイヨジョーヌということで、まだ勝利も決まってないのに期待は膨らみます。

逃げ集団も上手くまとまりながら進行します。
山岳ポイントとスプリントポイントを争って小競り合いは発生しましたが、協調が崩れるということは無く、大きくタイムを失うことはありません。
最初の3級山岳はデヘント、デュラプラスの順で通過
次の4級もデヘントが1位通過
中間スプリントではデヘント、ルツェンコ、デュラプラスの順で通過します。

残り125km地点では10分程度の差がありましたが、中間スプリントに向けて集団が加速したため残り100kmで9分程度まで少し詰めました。
残りの中間スプリントのポイントを争ってのメイン集団でのスプリントでは
グライペルが制し、クリストフ、サガン、カヴの順で通過していきました。

残り100kmで9分程度あったタイム差ですがこの頃からじわりと集団が詰めてきます。
残り80kmで7分53秒まで詰めてきました。
しかし10km1分の法則からするとまだ逃げ切りの可能性もあるタイム差です。

3つ目の4級山岳ではまたデヘントが獲るかと思いきや、するすると新城が上がっていき一位で通過していきました。
この時点で残り74.8km、タイム差は7分35秒と微妙なラインです。
ここまで既にスタートしてから154kmも走ってきました。
そろそろ逃げ集団の中でも消耗してしまい、ペースの落ちる選手たちが出てしまいます。
53.2km地点でタイム差が6分37秒と法則から言うと少し余裕のあるタイム差ですが、遅れる選手たちが出始めます。
ふるいにかけるため、新城がペースを上げるとデヘント、ルツェンコ以外の選手が少し遅れます。
後にはケビンを含む3人が残りましたが、他の2人に力が残ってないことが分かるとケビンは2人を捨て去り、単独で追うと先頭に合流します。
結果、先頭は新城、ケビン、デヘント、ルツェンコの4人となりました。

レースは更に進むと39.2kmで5分3秒のタイム差がありました。
しかしここから最後の4級と、山岳ポイントは設定されていませんが、4級レベルのジネスト峠(登坂距離8km、平均3.1%)の2つの峠があります。
4級山岳は再びデヘントが制します。
そして下ると残り21kmでタイム差は2分20秒と厳しくなってきます。
下りではシャヴァネルが先頭に出て引き始めたので一気にタイム差を詰められました。

残り20.5kmで最後のジネスト峠に突入します。
ここは8kmの登坂になりますので、集団とのタイム差が更に縮まります。
タイム差が30秒を切る頃、このままではいよいよダメだと新城は最後の足掻きを始めます。
アタックを仕掛け、もがきますがタイム差はどんどん縮んでいきます。
何とか山頂は越えたものの、この時点でタイム差は17秒しかありません。
残りは12kmと逃げ切りの可能性はほぼ潰えました。
それでも最後の下りでルツェンコが飛び出していきます。
ケビンは反応しますが、デヘントは反応せず、その後にいた新城もデヘントの後ろに付いたままでした。

多分ですが、新城としてはデヘントはこの中でも実力のある選手で、今日のステージ勝利を狙っている雰囲気もあったのでこの後、デヘントは踏みなおし再び追いつくと考えて、​体力を消耗しないためにも後についたんだと思います。
しかし、デヘントはここで諦めてしまったようで踏む気配がありませんでした。
と、言うのも実況で別府始さん言っていましたがこの時点でデヘントに敢闘賞が決定していたそうです。
既に逃げ切りの可能性はほとんど無く、彼は敢闘賞を獲得できたので無理してここから行く必要もなくなってしまったので踏むのを止めたんだと推測されていました。
そうなると、新城選手の読みは外れてしまったんでしょう。
そのまま集団に飲まれていってしまいました(泣)

そうなると、残るはケビンとルツェンコですが、集団では再びシャヴァネルや、スプリンター系のチームが出てきてペースを上げていきます。
結局4km地点で二人も吸収。
最後はスプリント勝負。
今回は最後まで殆どのスプリンターが生き残り、純粋なスプリント勝負となります。
勝ったのはカヴェンディッシュ!
オメガファルマのトレインに引かれながら、最後はステーグマンスに発射されたカヴの勢いは最後まで落ちませんでした。
スプリントでは先に飛び出した選手は勢いが止まり、最後は後から選手が迫ってきて、ゴールまでに追いつかれるか、刺されるどうか!?
みたいな勝負になることが多いのですが、カヴは1車身くらいのリードを奪いながら全く他を寄せ付けないまま圧勝でした。
ボアッソンハーゲン、グライペルがその後から迫りましたが、全く差は縮みません。
少し後から遅れる形で飛び出したサガンは非常に勢いがありグライペルは抜いたもののカヴは遠く、グライペルよりかは速かったものの、カヴとの差はあまり縮んでいませんでし​た。
どんだけ速いんだ…
結局、順位はカヴ、ボアッソン、サガン、グライペルの順でした。
サガンは負けたものの、ここまで稼いだポイントと、今日取りこぼすことが無かったのでジャージはキープしました。
他のジャージも動くことなく終わりました。

新城の勝利の可能性が合っただけに非常に残念でした。
しかし、まだツールは第5ステージが終わっただけ。
まだまだツールは続きます。第14ステージも新城向きのコースになってるので、じっくり待ちましょう。

そして、なかなかできない機材の話を続けます。
今日はヘルメット。
チームスカイがヘルメットの穴を塞いだり、丸っこいエアロヘルメットを投入してからというものヘルメットの開発競争が非常に活発になってます。
一昔前では全く考えられなかったことですが、TT以外の普通のロードレースでも丸っこいエアロヘルメットや穴のふさがれたヘルメットが使われています。
その中でも、今回気になったのはオメガファルマのヘルメットです。

TTのエアロヘルメットと、普通のヘルメットの中間のような存在。
まるでカエルになりかけで、しっぽが縮んできたおたまじゃくしの様なちょっと微妙な感じのヘルメットです。
左のキッテルはノーマルのヘルメットの穴を塞いだだけのようなモデルです。
チームによってヘルメットの差はかなり激しいようです。
しかしこの写真では分かりませんが、カヴのほうのヘルメットには上手くエアインテークが設置されてます。


この写真を見ると分かるように前面に結構穴が空いてます。
なので意外と快適かもしれません。ヘルメット上部のほうは穴を開けておい風が入ってきても頭頂部をちょっと掠めただけで通り過ぎてしまうので、空気を乱す割にはあまり冷却​効果が無いそうです。
逆におでこの上のほうから空気を上手く通りいれて、頭頂部分を塞いでおくと、トンネルのようになり中を空気が抜けていき冷却効果が高いそうです。
しかし、そのおでこの部分を我慢して塞ぐと非常に空気抵抗を削減できるそうです・・・
ここら辺のバランスは難しいですね。
ちなみに、エアロヘルメットの本家本元?のスカイのフルームのヘルメットはこんな感じ


やはりおでこ上の部分に結構大きなインテークがあいてます。
どのタイプが一番、空気抵抗は少ないんでしょうか?
ちなみに、私はエアロヘルメットは持ってませんが、先日このヘルメットを被って練習コースでTTをしたり、ダウンヒルしてみたところ確かに普通のヘルメットより頭を押され​る感覚は低減しました。

なので、高速で駆け抜けるプロなら十分な効果があるんでしょう。

またTTでも色々なエアロヘルメットがありますが、気になったのはヨーロッパカーのTTヘルメットです。


私が見逃しているかも知れませんが、唯一このヘルメットだけがディンプル加工されてました。
ディンプル加工とはゴルフボールにされているあの凸凹の加工です。
ツルツルにするより、ああやって表面に無数の穴を設けることで逆に空気抵抗が減るという話です。
これはヘルメット以外だと元祖?軽量カーボンホイールメーカーのZIPPのリムにも同様の加工がされています。
ZIPPがやっていることだから多分効果はあるはずなんですが・・・
こういった事が大好きそうなスカイのヘルメットには採用されてません。
やっぱり効果ないのか?どうなんだ?

何にせよ、自転車が走行するときに発生する損失の8~9割が空気抵抗なので、それを低減させるのは非常に効果的です。
しかし、それを追求すると色々問題が出てくることが多々あります(特に快適性が犠牲になることが多い)
ついでに速ければ速いほど効果が高いものなので、裏を返せば遅い人にはあまり効果が無いという厳しい現実も
エアロ化を進める場合は自身の脚力や体力、それから不快や苦しみをどこまで我慢できるか良く相談してからにしましょう。
でもエアロってカッコイイですよね・・・

では、今日はここまで!Bonne nuit!

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