2013年7月10日水曜日

ツール・ド・フランス 2013 第9、10ステージまとめ

更新を忘れてました。ごめんなさい。
まとめて上げます。


第9ステージ、168.5kmの多数の山岳が設定されている山岳ステージです。


昨日はフルームの圧勝でした。
しかし、明日は休息日となるので他のチームの選手たちも何らかの動きを打ってくるはずです。

先に謝っておきます…
今日のまとめは上手くできてる気がしません。
というのも、今日は朝からレースの応援に行き、午後はBOMAの試乗会で色々なフレームやホイールを乗って疲れていたのか、途中で寝落ちしてましたorz
なので途中の140km~100kmくらいまで展開が飛んでしまいます。
ごめんなさい・・・
そこの部分は、明日以降にシクロワイアードやJspoが動画を上げてくれるはずなのでそちらで確認してください。
更には展開が複雑かつ高速で目まぐるしく変わり、とてもじゃないですけど全てを追えませんでした。
それくらい混迷を極めたレースでした。

レースは序盤からアタックが多発。
明日が休息日という事で賭けに出る選手も多かったようです。
そのため、アタックをするたびにかなりの人数が飛び出してしまい、なかなか容認してもらえません。
そのたびにスカイが集団先頭を引いて潰していきます。
ようやく逃げらしく決まったのは残り156km地点でした。
珍しく、同チームの2名、ガーミンのデイヴィット・ミラーとジャック・バウアーが逃げます。
一時30秒差まで広げますが、それ以上は伸びず徐々にタイム差を縮められていきます。

そして2名が吸収されると再びアタックが発生。
今度は山岳賞を狙うローランや、総合狙いのヘシェダル、新人賞狙いのヴァンガーデレンなどの選手が飛び出します。
ローランが山頂を狙って走りますが、及ばず吸収されます。
結局山頂は手前で飛び出したジャネソンが1位通過、次いでマーティン、ダニエルソンが続きます。
しかし残り140km地点で再び吸収されます。
なお、今日はアタックが多発し、ペースが上がるため、この頃から既にスプリンターたちが遅れてグルペットを形成し始めます。
こんなに速いタイミングでのグルペット形成はタイムアウトが心配されましたが、勝負には関係ないので先に報告しておくと、何とか大丈夫だったようです。

そして、ガーミンを中心に多発するアタックをスカイが何回も追い、更にはケノーが落車するなどの影響でこの頃にはアシストがポートしか残らないというまさかのスカイ崩壊が​始まりました。

ここからちょっと展開が跳びます。
残り104kmではローランらが逃げ、
その後にポートもついには遅れてしまい全てのアシストを失ったフルームが居ました。
そしてその後にコンタドールなどの集団があります。
結局残り96km地点でコンタドールはフルームらと合流します。
ここで先頭との差は56秒でした。

残り84.4km地点では先頭にバークランツも合流。タイム差は50秒。
ローラン、バークランツ、デヘント、ヘシェダル、デクレルク、バルデの6人になります。
そのころポートは既に2分近く遅れてしまい。
総合を落とすだけでなく、復帰してフルームのアシストをするのも難しくなってきました。

残り80km地点ではタイム差が32秒まで縮みます。
ここでデヘントがキツそうにしますが、何とか喰らいつきます。
そして3つ目の山岳では1位通過しようとして飛び出し、油断していたローランを抜き去り1位通過していきます。ローランは遅れて2位。

山岳を下り終えた頃、また集団からアタックが発生。
今度はサイモンCが飛び出して生きます・
そして残り64km地点ではまた少し、面白い展開がありました。
完全に遅れたかと思ったポートが息を吹き返し、単独でどんどん追い上げてきます。
その結果、メイン集団では総合を狙うバルベルデを擁するモビスターが先頭に出て集団を引き始めます。
ここで、モビスターが先頭で引くことでフルームは5番手くらいに付き、一定ペースで引くモビスターのアシストを受けるような形になります。
モビスターとしてはポートに合流されたくない&そうすることでポートはタイムを失いバルベルデの順位上昇という意図があったのですが、その結果がフルームのアシストになっ​てしまいました。
ポートがここで踏むのをやめると、この体制は崩壊するのですが、ポートは止めず追います。
ポートは間接的なアシスト、自分が追う事でモビスターにプレッシャーをかけて一定ペースでペースを上げさせフルームのアシストをさせるというとても複雑な展開になります。​
多分、狙ってやったわけじゃないですけど、中々見れない展開です。

先頭ではサイモンCが追いつき、ヘシェダル、デヘントは遅れて吸収されていきます。
結果、先頭サイモンCで、それを追う集団がローラン、バルデ、デクレルクの3人、バークランツは少し遅れていき、その後ろにフルームやバルベルデらのメイン集団、そして後​からポートが追うという形になります。
4つ目の山岳では、そのままサイモンCが一位通過し、ローランが継ぎます。
下りに入り、残り51.5km地点でサイモンCとローランらが合流して再び4人で逃げていきます。この時点でタイム差は56秒
しかし40km地点ではいよいよ12秒まで縮むと、バルデが最後の足掻きに飛び出します。
ローランらはそのまま吸収されていきます。
バルデも粘りますが、37.8km地点で吸収されていきます。
そしていよいよ最後の山岳へ。
ここは1級で、9.9km平均7.5%の登坂です。
ここでアシストを失い、丸裸になったフルームを落とすことができなければ、今後かなり苦しくなります。

最後の山岳、やはり動くのはモビスターでした。
残り35kmで好調なクインターナがアタックを仕掛けます、フルームはすかさず反応して、睨みを効かせます。
そして、その隙を突いて総合的には関係のない逃がしてもらえるような選手が飛び出します。
ダニエル、フグルサング、ニエベが飛び出しますが成功したのはダニエルとフグルサングのみでした。
このダニエルとフグルサングのアタックは非常に良いタイミングでしっかり決まります。
すぐにタイム差が30秒程度稼ぎました。

そして後の集団では再びクインターナがアタックをしかけ、フルームやコンタドールもすぐさまチェックに入ります。
フルームは下を向いたままで、ワットメータを見てるのか調子が悪いのか今一分かりません。
アタックをしてもすぐさま反応をするので、ライバルたちは徐々に動きが鈍り、更には少しフルームは前に出ると思いっきり眼を飛ばします。
結局その睨みの前にクインターナ以外の選手でアタックを仕掛ける者は出ず、更には何故かクロイツゲルが前に出て手段を引き始めます。
コンタドールのために集団を落ち着かせるのが目的だったのだと思いますが、その動きはフルームをアシストする形になります。
更にはクインターナの攻撃が失敗に終わったことで新人賞の期待もかかるのに体力を消耗させてしまいました。
モビスターはうまくやったようで、全く上手くできませんでした。
結局そのまま山頂を越えます。

その後も小さなアタックは発生しますが、先頭に追いつくことはなく失敗に終わります。
また集団も思いっきり先頭で引くようなチームが出ないので逃げとのタイム差も縮んでいきません。
残り12.9kmで31秒。
普通ならここから一気に詰まっていくはずです。
実際メンバーもそこそこ残り力のあるバルベルデが居るならモビスターは狙っても良いところですが、先の上りで消耗してしまったのか引きません。
その結果ついには2km切ってもタイム差は32秒。

勝負はダニエル、フグルサングの一騎打ちとなりました。
フグルサングは積極的に走りますが、ダニエルの方がとにかく上手く立ち回り、終始フグルサングに引かせていきます。
最後のスプリントでも、トラックレースのようにお互いを睨みあってのスプリントでしたが、ここはフグルサングに引かせて脚を温存したダニエルの方が明らかに力がありました​。
ガーミンは序盤から全員が積極的に動き、スカイを崩壊させ、更にはステージ優勝も取るという素晴らしい日でした。
チームとしてもこの日はとにかく積極的に動くことに決めていたようです。

結局、今日はフルームがアシストを全て失い危機的な状況になるものの、他のチームが上手く立ち回れずモビスターとサクソはお互いを攻撃しあって潰しあったりしたためタイム​を失うことはありませんでした。
しかしやり方次第ではスカイを崩壊させることもできるということがこれでわかったので、今後のステージで何か動きがあるかもしれません。
それでも、TTでフルームはライバルに更にタイム差を奪っていくはずなので、それだけで倒せるのか?

今日は第10ステージで、197kmの平坦ステージです。



昨日は休息日だったので、選手たちはフレッシュな状態ですが数少ない平坦ステージなのでスプリンター系チームが後半から追い上げて逃がしてはくれません。
また、総合系やTTを狙う選手の場合は明日に備え消耗はしたくありません。


レースは序盤から逃げが決まります。
スプリンター系チームは逃げが決まることは問題ありません。
問題なのは逃げ切られることですから。
今日はその心配が少なく、逃げが決まってくれた方が集団は落ち着いてくれるのでスプリンター系チームも総合系チームもあっさり容認。
シモン、ウェストラ、マテマルドネス、オロス、クザンの5人が逃げます。
残り141km地点ではタイム差が4分32秒まで広がりました。

しかし今日は風が強く、下手な動きをして集団が加速してしまえば明日のTTもあるのにかなり消耗してしまうし、お互いに深刻な遅れをとってしまう可能性もあるので、このタ​イム差をキープしながら集団は逃げを泳がせます。

そんな落ち着いたレースが進むため、集団はかなりリラックスした状態で走ります。
残り73km地点ではマイヨ・ア・ポアを着ているヨーロッパカーのエース、ピエール・ロランがチームカーまで下がり、ボトル運びをしているシーンがありました。
集団のペースが遅く、チームカーも近かったようで後に下がってもすぐに戻ってこれるの状況でした。
そんな状況なので普段は自分をアシストしてくれているチームメイトに恩返しをして、ちょっとでも楽をしてもらうためでしょうか?
ぼこぼこに膨らんだ山岳賞ジャージは見たことがなかったのでちょっと驚きました。
そして、新城選手と、ロランが並ぶと日本のナショナルチャンピオンジャージとマイヨ・ア・ポアがなんだかペアルックというかお揃いという感じでちょっと面白かったですw

今日は70km地点に中間ポイントが設定されていました。
1~5位は逃げが消化しますが、それ以下にもポイントが付くのでメイン集団では動きが活発になります。
キャノンデールが良く動いていましたが制したのはグライペルでした。
順位はグライペル、サガン、カヴという順でした。
サガンは相変わらず、ポイントを取りこぼさず、なかなかポイント差を大きく詰めさせてくれません。

残り62.5km地点では中間スプリントを目指して集団が加速したためタイム差が2分15秒まで縮みました。
このままでは逃げを早期に捕まえてしまい、新たなアタックも発生してしまう恐れもあるためロットが先頭に出てきては集団にペースを抑えて行こうと合図をします。
ロードレースの面白いところはこういった必ず怠けるところが出てくることですよね。
これも戦略の一つなのですが
みんなでサボれば怖くない!
なんて、他のプロスポーツではあまり考えられないようなことが普通に行われるあたり凄く人間臭くて大好きです。
そして、そうやって気を抜くところはしっかり休んで、やる時はしっかりやるというメリハリをつけた方がいい結果が出せるという点は、日本人的にはいろいろ学ばなければいけ​ませんね。
ついついいつも頑張ろうとしてしまいますから。

残り55.5km地点では今日唯一の4級山岳がありますが、山頂手前でウェストラが飛び出してポイントを取ります。
たった1ポイントで、山岳賞に影響は殆どありませんが、逃げ集団としては下手に争ったりせずに協調して進んでいきたいのでこのようにウェストラが空気を読まずにアタックす​るのはあまり歓迎されたことではありません。
52km地点で再び合流しますが、他の選手からすこし文句を言われてたようです。

残り38km地点。タイム差は2分2秒。
ここら辺から色々なチームが前に出てきて集団のペースを上げて、逃げ集団とのタイム差を詰めていきます。
29.6km地点ではタイム差が1分7秒まで縮みまります。
かなり向かい風が強く、逃げ集団にはかなりキツイ展開になります。
しかし、どうもゴール前では進行方向が変わるので追い風になる可能性があります。
そうなると、逃げ集団のほうに若干有利に働くので、多少早めに捕まえておきたいところです。

そうなってくると、逃げ集団がつかまるのも秒読みです。
27.9kmで54秒差、ここでオロスが先頭からアタックしていきます。
しかし、向かい風が強く、他が動かなかったため成功せず再び吸収されます。

残り23km地点で45秒差。
ここらあたりになると位置取りが激しくなってきます。
オメガやサクソが積極的に、上がってきます。
20km地点ではベルキンなども上がってきます。
18.8kmで先頭を逃げていたウェストラが力尽き、下がっていって吸収されます。
逃げ集団は残り4人でタイム差は32秒さらに厳しくなります。

15km地点になるとアルゴスも前に上がってきます。更にペースが上がりタイム差は18秒になりました。

8km地点になるとほとんどタイム差がなくなります。
しかし、逃げは諦めず、シモンが最後の足掻きを見せます。
ここから、集団は先頭が見えるのですがなかなか詰まりません。
5.8km地点ではマテマルドネスも飛び出し、5.2km地点では再びシモンが飛び出して粘りまる。
しかし、そこまででついに集団に吸収されて今居ます。
そして、いよいよ集団スプリントに向け、スプリンター系チームがどんどん出てきます。
ここでオリカも上がってきました。
4km地点ではアルゴスとオメガが良いトレインを組みます。
キャノンデールはいつもはトレインを上手く組んでくるのですが、今回は上手く動けません。
3.2km地点ではロットも出てきます。
今日はゴール近くにのぼりもなかったので全てのスプリンターが残っています。
集団はかなりの速度で進みます。
この頃の巡航速度は何と65km/h!
そんな速度で、ひじが触れ合うような距離で走るなんて…

残り1.7km各チームのトレインがひしめく中、キャノンデールは全くチームとして動けませんでしたが、サガンは上手く、先頭に残りオメガファルマのトレインを上手く利用​してカヴの後に張り付きます。

残り1.3km、ここで上手く出てきたのはアルゴスでした。
エースのキッテルを連れて発射準備完了です。
ここで後には新城の姿もありました。
厳しい位置だったので、勝利の期待は薄でしたが、そもそもそこに残れてることが私が自転車に乗り始めた頃や別府選手が今中選手に次いでようやくツールに出た頃から考えると​まるで想像できなかったので無茶苦茶凄いことなんですよね…

最後、先に仕掛けたのは好調なグライペルでした。
少し手前からロングスパートを仕掛けますが、その後からアルゴストレインがキッテルを発射。
更に後からはカヴが追撃します。
しかし、ここでトラブルが起きます。
キッテルを発射した、アルゴスのアシストの選手が下がってきたのですが、その選手にカヴがひじ?肩?を引っ掛けて接触してしまい相手が落車してしまうという事件がありまし​た。
幸い、相手は上手く転んだため骨を折ったり大怪我というわけではなかったようです(それでも65km/hでの落車ですが)
もしかしたらポイント剥奪などの処分があるかもしれません。
カヴもわざとやったわけでは無いようで、引っ掛けた後は後を振り向いてスプリントをやめてましたし、その後に謝罪もしたようです。(言い訳も結構してたみたいですが)

そしてそんな事が後方で起きてる中でグライペルがゴールへ向かって突き進みますが、少しかけるのは速すぎた上に、しっかり発射されたキッテルの勢いはそれを上回っていまし​た。
最後、しっかり加速しきったキッテルがグライペルをまくり上げ、ゴール。
アルゴスは不運なことがありましたが、これで何とか報われたかな?
グライペルは他のスプリンターに比べ1歩前へ、2勝目をあげました。
土井選手がツイッターで今日の状況はキッテル向きで、今日はアルゴスの日になると予想してましたが的中でした。
元チームメイトなので我々より遥かによく分かってるのでしょう。
ちなみに、今日の私の優勝予想はグライペルでした・・・グライペルも惜しかった!

明日はモンサンミッシェルでの個人TTですが、その後も少し平坦ステージが続きます。
明日はフルームが他を圧倒してしまうのか?
優勝筆頭候補のマルティンはどこまで回復してるのか?
エヴァンス、コンタドールはどうなるのか?
バルベルデは大丈夫?
案外ポートが大活躍?

大好きなカンチェラーラが居ないTTは退屈かと思っていましたが予想以上に面白いことになりそうです。
では、今日はここまで。

P.S
今日、仕事から帰ってきて時間がなかったのでクーラーのない部屋の中で扇風機に当たりながらローラーを回してましたが少し熱中症になりました。
扇風機に当たっていればかいた汗で冷却されるので大丈夫かと油断していましたが、流石にこの季節はダメですね。
皆さんもお気をつけください。

0 件のコメント:

コメントを投稿