2013年5月11日土曜日

ジロ・デ・イタリア 2013 第7ステージ まとめ

本日は職場での飲み会があったためラスト50kmくらいからしか見れませんでした。
なのでそこらあたりからまとめます。
しかし、ラスト50kmでも見れて良かった。
非常に良いレースでしたね。
早速本題に入りましょう。

今日は第7ステージで、177kmの山岳ステージ・・・
なのですが山岳というより、大量の丘があるステージという感じでした。
とにかく平坦が無く、ラスト5km程度までひたすらアップダウンが続くステージです。
スプリンターにとっては完全に拷問のステージです。
もしかしたら本格的な山岳よりキツイ?
パンチャー系の選手ならラストのスプリントに生き残れるか?と想像してました。

レースは逃げ集団数名が逃げ続けてそれをメイン集団が追う展開で進みました。
今日はかなりコースの状態が悪く、ひび割れが大量にあって荒れてる、コースが狭いというそれだけでも酷い状態なのに、雨が降って滑りやすくなるというトリプルコンボ。
いたるところで落車が発生しました。
それを選手も分かっていたのでスピードも抑え気味になります。
また、こういった滑る路面の場合は転んだ後に身体も滑るので実は、被害が逆に少なくなったりします。
そのため、大きな怪我をするような選手は発生せず。
殆どの選手がすぐに立ち上がり再スタートしていきます。
そんな危険な状況では集団はなかなかペースを上げられず、タイム差は縮まりません。
そして先頭逃げ集団では、脚の無くなった選手からどんどんちぎれていきました。
残ったのはロットベリソルのアダム・ハンセンとアンドローニジョカットリのエマヌエーレ・セッラ。
残った二人は勝利を目指して突き進みます。
しかし、途中でセッラが少し遅れ、その後のまた追いつくも落車。
ハンセンは2人で行った方がいいと判断し、復帰を待ってまた二人で行きますが、セッラの脚は回復せず結局遅れていきます。
ハンセンはそれを見限り、一人で行く決心をして踏みます。
その頃、メイン集団は何名かがアタックを仕掛け少し活性化します。
先頭から遅れた選手を吸収しながら進みますが、その頃にはハンセンとのタイム差がかなりあり、この悪条件の中捕まえるのはリスキーなので追うのは諦めたようでした。
しかし、ここでうまくやれば総合上位陣は他のライバルに対して攻撃できます。
一番上手く攻撃したのはアスタナのニバリでした。
先に、アシストの選手にアタックさせて先行させた後に、自分もアタックをしかけます。
ウィギンスは少し調子が悪いのか遅れ気味になってたので非常に良いタイミングでした。
下りで一気に差をつけます。
ニバリは下りが得意な選手。このアタックは完璧かと思われました・・・

しかし現実は甘くないようです。
タイミングは完璧でしたが、ニバリはこの悪条件の餌食になりスリップして落車してしまいます。
幸いにも、大きな怪我は無く上手く身体を滑らせたためすぐに復帰します。(というか流れるような落車とそれからの立ち上がりがあまりにも美しく、スムーズでちょっと面白か​ったですw)
少し、先行していたためタイムを失うような結果にはなりませんでしたがせっかくのアタックが台無しになってしまいました。
ところが餌食になったのはそれだけではありませんでした。
今度は少し遅れ気味になってたウィギンスが落車。
こちらも大事には至りませんでしたが、遅れ気味だったので完全にメイン集団から遅れてしまいます。
こういった場合はすぐにアシストが下がってくるのがスカイのはずですが、巷でウランへのエース交代の可能性が囁かれるように中々アシストが下がってきませんでした。
その後ウランとモントーヤが下がってきましたが、結局ニバリたちに対してはかなり遅れてしまいました。
そんな落車トラブルが続出する中。
集団は強調してペースを上げないのでハンセンに対してタイム差は全く縮まりません。
しかもセッレはまた落車して、集団に飲み込まれました。
そうなるともう独走でした。
後方に圧倒的な差をつけて、ゴールにやってきたハンセン選手。
元HTCで、グライペルの献身的なアシストをやってきた彼はもう31歳でした。
アシストに全力を尽くしてきた彼はまだビッグレースでの勝利は一つもありませんでした。
そんな彼がついに勝利を手にする瞬間でした。
喜びを爆発させるというより、湧き上がる思いをかみ締めていました。
頬を濡らすのは自身の涙なのか、それともこの自分に勝利をもたらしてくれた雨なのかは分からないでしょうが、手で顔を覆い目を押さえた後には晴れやかな笑顔がありました。​
そのまま小さくガッツポーズをしてゴール。
ベテランの大勝利でした。
こういう諦めずに努力して走り続けた人が報われる瞬間は本当に良いですね。
感動しました。

しかし、レースはハンセン選手以外は終わっていません。
後の集団では大変なことになってました。
落車したニバリでしたがタイムを落とすことは無く先頭集団の中にいます。
遅れたウィギンスは必死に前を追いますが中々追いつけません。
ウィギンスのアシストのために下がったウランも同様です。
ニバリ自体のアタックでペースが少し上がったため、リーダージャージのパオリーニはそこから遅れていました。
ウィギンスは追いつくもそれはパオリーニのいるグループ。
先頭集団は更に先でした。

先頭集団はそのままウィギンスたちタイム差をつけながらゴール前にやってきます。
一位はハンセンが取りましたが2位以下にまだボーナスタイムがつきます。
この先頭集団にはニバリ以外にもヘシェダルやインサウスティ、エヴァンス、カルーゾなどの総合上位陣が残っていました。
最後はボーナスタイムのためにスプリント勝負。
しかしここは先日の題4ステージで優勝したバッタリンがまた良いスプリントを見せて2位を奪取。
ボーナスタイムは取れなかったものの他の選手も次いで入りました。

その結果、総合順位は大きく変わりました。
スカイのウィギンスとウランは大きく後退して姿を消し、インサウスティがトップに躍り出ます。
しかし、ニバリやヘシェダルが数秒後に続き、カルーゾやエヴァンスなども続きます。
明日のTTでは調子が悪くなければウィギンスはかなりのタイムを出してくるはずなのである程度は挽回できるはずですが・・・
本来ならば挽回よりもここで、他の選手に対して大きなリードを取りたかったはず・・・
ウランを下げずに、エースを交代させていればもう少し変わったかも知れませんが、難しい判断だったでしょう。

明日のTTがどうなるのか見ものです。
では、今日はここまで。

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