お酒とスポーツ ①運動後のお酒で起こる危険
の続きです。
今日は運動後にお酒を飲む時に起きる悪影響、特に筋肉についての悪影響を中心に書きます。
ざっくり言ってしまうと、運動後にお酒を飲むと回復が阻害されて、疲労が残ってしまったり、筋肉を鍛えられなくなってしまいます。それがなぜ起きるのか、これはいろいろありますが書いていきます。
・お酒を飲むと筋肉が成長しにくくなる
お酒を飲むと筋肉が成長しにくくなります。まず、お酒を飲むと筋肉の成長させるホルモン(テストステロン)が分泌されにくくなります。これのおかげで運動で酷使された筋肉は回復だけでなく成長を促され、今までより強い筋肉に成長するのですが、それが飲酒をすると分泌されにくくなります。
更には飲酒することによって体内ではコルチゾルという物質の分泌は逆に増えるのですが、これは筋肉を分解する働きがあるのです。つまり成長しにくくなるだけでなく、筋肉を溶かされてしまうという二重苦になってしまいます。
その為、運動後にお酒を飲むとトレーニングの効果があまり出なくなってしまうのです。
もっとも、ちょっと飲むくらいなら大丈夫なようなのでどうしても飲みたい場合は嗜む程度で。
・お酒を飲むとタンパク質が消費される
これはちょっと上の話とかぶる部分もあります。筋肉が溶かされる部分です。筋肉が溶かされるのは、アルコール自体が筋肉を溶かしてるわけじゃありません。コルチゾルが溶かします。ではなぜ溶かしてしまうのか、それは肝臓がタンパク質を使ってアルコールを分解するからです。
もちろん普段から肝臓はタンパク質を使ってあれこれ働いてるわけですが、そこに更にアルコールが来ると、アルコールの分だけ多く働かなければなりません。そうなると当然、より多くのタンパク質を必要とします。なので全身からタンパク質を持ってこようとしてコルチゾルが増えるのです。
なので上の話に追加すると筋肉はとかされるだけでなく更に消費されてしまうのです。そうなると、体内には筋肉の回復や成長に必要なタンパク質が枯渇してしまい、回復どころじゃなくなってしまいます。
私は運動をしてない時でもお酒を一杯飲むと良く筋肉痛になります。お酒をたくさん飲むと身体が痛くなる経験がある人も多いのではないでしょうか?それの原因がこれです。アルコールの分解にタンパク質が消費されるので、筋肉が溶かされて傷んでいるんです。結局それは運動して筋肉が傷ついたのと同じような状態です。さらに言うと運動しないで傷ついたので、これが回復しても、筋肉は成長はしません。
なので、お酒を飲むならタンパク質を多めにとりたいですが、アルコール自体がタンパク質を変質させてしまう可能性が有り、タンパク質の吸収率にも影響を与える可能性がありますのでやはり、ろレーニングやレースから帰ってきていきなりの飲酒は控えましょう。まずはタンパク質を摂取して、ちょっと時間をおいてから飲みましょう。
またそれ以外にも
・お酒を飲むと内蔵が酷使される
・タンパク質以外にもビタミンやミネラルも消費される
などがあります。内蔵は運動してできた色々な疲労物質を分解するのに全力で働いてるのに、アルコールを摂取するとさらに働かないといけなくて、酷使されオーバーワークになります。
また、ビタミンミネラルも消費して不足するんでこれもしっかり補給したいですね。ただ、これらもアルコールによる変質の可能性がありますから摂取タイミングに気をつけてください。
飲むなというわけではありませんが、程ほどにしてください。そして、一番は帰ってきていきなり飲むのはやめてください。これは前回の記事での危険性も理由にありますが、それだけでなく帰ってきた直後、トレーニング終了直後は身体が枯渇状態で、ここが一番栄養を吸収しやすい状態になってるんです。なのでそこで、プロテインなどを補給すると非常によく吸収されます。そこにアルコールを突っ込むと・・・非常によく吸収されて、色々な危険や悪影響が大きく出てしまう可能セがあります。更にはその貴重なトレーニング直後の”おいしい時間”を栄養補給するのではなく、マイナスの方面へで使ってしまうのですから非常にもったいないです。
お酒は美味しいですが、付き合い方をよく考えましょう。では、今日はここまで。
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