2012年11月12日月曜日

フレームの素材



今日はちょっとフレームの素材の話です。
フレームの素材はたくさんあります。もはや絶滅レベルというか古いものもあげると

・ハイテンション鋼
・クロームモリブデン鋼
・アルミニウム
・スカンジウム
・チタニウム
・マグネシウム
・カーボンファイバー
・竹
・木材

他にもあるかもしれません。ぱっと思いついたのはこれくらいです。
クロモリ、アルミ、チタン、カーボン以外のものはまずお目にかかることは難しいですね。
売ってるメーカーもかなり限られますし。スカンジウムは多少あるとは思いますが、それでも希少です。
ハイテンション鋼はあまり聞かないでしょう。だってこれは今、ママチャリに使われてる素材ですから。でも、前にレースに出た時にあった人は昔はクロモリはプロが使う素材で、アマチュアはみんなハイテンション鋼のロードバイクに乗ってたと言ってました。
その方はしばらくブランクがあって自転車に戻ってきたそうですが、その時の安物アルミロードの性能の高さに驚愕したそうです。それくらい進化してるんですね。
で、殆どのこれらの素材を使ったフレームって単一素材で出来てます。
一部のフレームでアルミ×カーボン、クロモリ×カーボン、チタン×カーボン等のカーボンと組み合わせたハイブリッドフレームがあります。以前はピナレロのPARISがハイブリッドだったそうでかなり流行ったようですが、今は下火になってます。
ですが、複数の素材でできたフレームって名作と呼ばれるフレームが多い気がします。
ピナレロのParis、GIANTのTCR ALLIANCE、CannondaleのSystemSixなど
Parisはカーボンバックの名作
TCR ALLIANCEはダウンチューブやチェーンステーなど下側をアルミ、 上側をカーボンにして軽量化と性能を両立させコストダウンもした名作
SystemSixは前三角をカーボン、後ろ三角をアルミにしたカーボンバックと逆の構成で、アルミらしさを残ししっかり軽量化した名作
現在下火になった理由としてはカーボン単一の方が軽いフレームが作れる、カーボンの方が生産性が良い、他の素材と比べてもハイブリッドフレームは作るのが面倒、フルカーボンフレームに対してハイブリッドは下のグレードのイメージがあるなどと考えます。
しかし、それらの事は今はかなり解決出来ると思います。生産性だけは無理かもしれませんがアルミでもカーボンに迫る軽量なものもありますし、なによりパーツが軽くなってるので問題ありません。イメージの問題は単にメーカーが植え付けた経営戦略イメージだと思います。
私は今こそ、フラッグシップモデルはもう一度ハイブリッドフレームを考えるべきだと思います。
確かにカーボンは積層を変えることで特性がガラリ変わるので単一でもそれなりに多様性があってバランスの良いフレームが作れると思うのですが、それも限界というものがあると思います。
カーボンの積層をいくら変えたってそれはアルミやチタン、クロモリにはなりません。使用感はそれっぽい近いものができるかもしれませんが、耐久性とか形状とかまでは同じにはできません。
なので、ここで一つ、それぞれの素材を見つめ直してフレームの各所のパイプを使い分けてフレームを作ったら良いものができるんじゃないでしょうか?
個人的にはまるで自転車を組む時と同じようにフレームの各パイプの素材や形状を選択できるようにして、単に性能の良い物を作るのではなく、自分の理想のフレームを作れるようになったら良いなぁと思います。
例えば、BB周りは剛性と適度なしなりを実現するためにクロモリにしてシートチューブは快適性アップのためカーボン
バックはチェーンステーがスカンジウムでダイレクト感や加速の良さを出し
シートステーはカーボンで快適性と軽量化
ダウンチューブは軽量化も考えカーボン
一方トップチューブは適度な剛性を実現し、しなりも考慮してクロモリ
ヘッドは剛性確保のために大口径なスカンジウムを使用
わかりにくいかもしれないので各部の名称が書いた画像を載せときます。
理想の限りというかこれが正解かはわかりませんがそんなフレームがあったら面白いと思います。
これは完全に理想の話で、実際問題としては素材の多様化によるコストアップだけでなく、そもそも違う素材を溶接したり、接着したりするのは技術的にかなり難しいので実現してません。
今ではハイブリッドフレームの新モデルが発表されることはありませんが、しっかり見つめ研究を進めればまだまだ可能性はあると思います。特に耐久性を考えるとかなり良いものができそうなのですが・・・ついでにラグドフレームにしてブッ壊れた時もそこのパイプだけ交換できたりすると最高です。
どこかの変態メーカーさんとかが作ってくれないでしょうか?作ったら見た目は地味かもしれませんがかなり面白いものが出来ると思います。では、今日はここまで。

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