2012年7月6日金曜日

第5ステージ グライペル勝利 ヒルクライムでのスプリント力

昨日に引き続きグライペルが2連勝!強いですね。私の中では最強はカヴェンディッシュですが、グライペルはカヴェンディッシュと十分戦えるスプリンターだと思います。以前にも何度かカヴェンディッシュを破ってます。カヴェンディッシュはオリンピックがあるのでどこまでやるか分かりませんがこれからも2人のバトルは見たいですね。

さて、今日は山岳は全くありませんでしたが、ヒルクライムの話。ただし、単なるヒルクライムではなく、ヒルクライムでのスプリントの話。
スプリンターは得てして上りが苦手です。スプリントのために体中ガチガチの筋肉をつけてきますし、何よりスプリンターは大柄ですこし太い選手がなることが多く体重は重くなりがちです。一瞬の爆発力はすごいのですが高出力を長時間維持するのは苦手だったりします。なので大体は上りが苦手です。
一方、ヒルクライマーがスプリントが苦手かというとそういう訳でもありません。大抵はヒルクライマーは上りに特化するため体重が軽く、筋肉も必要以上はつけませんから単純な出力はスプリンターには遠く及びません。上り基調のゴールでのスプリントなら話は別ですが、平坦での単純なスプリント力では敵いません。しかし、ヒルクライマーにもある程度スプリント力は必要だと思います。苦手だからといってスプリントの練習をしないのは良くないと思います。
ヒルクライマーがスプリント力を強化すると役立つシーンは、ゴール前のスパートとアタック・・・それも本気のアタックをするシーンです。
ゴール前のスパートは言うまでもないでしょうが、ヒルクライムの場合は平地のようなスプリントになることは殆んどありません。しかしそこでスプリントを鍛えておくと相手の意表をつけます。それ以上にスプリントができるということは短距離に集中して、力を出し切ることができるということです。これはスパートに絶対必要なことです。なのでスプリントの練習をしておくと最後に力を出し切って走ることができるようになります。この場合のスプリントはもちろん個人それぞれがありますが、私の場合は残り150mまでは絶対に腰を上げないで最後までとっておき、そこまではひたすらシッティングで加速していきます。早くにダンシングしてしまうと、加速はできるのですが最後まで持たないことが多いので・・・
アタックでも当然必要ですが、この場合スプリントほど力はいらないんじゃないか?って思われるかもしれません。これもかなり私の思想が入ってしまうのですが、ヒルクライムでアタックする際に一番考えてることは「今からのアタックで確実に相手の心を折る」ということです。ヒルクライムでのアタックは非常に体力を消耗します。中途半端なことをすると単に疲れるだけでなく、最後まで持たなくなる可能性もあります。また、ちょっと頑張ったくらいでは相手に先を走る目標を作ってしまうことになるので、ある程度アドバンテージを作っても後からじわじわ追い上げられる可能性があります。その為、アタックするときはできるだけ勢い良く飛び出し、相手に「こいつとは実力が違う・・・無理だ・・・」って思わせるようなアタックを仕掛けるようにします。ヒルクライムは自分との戦いですが、相手がいないわけではありません。前に走る相手がいればそれを目標に自分にムチを打って走ることができ、予想以上のパフォーマンスが発揮できることもあります。しかし、前に走る選手があまりにも速い場合は、逆に心が折れてしまい戦意を喪失してしまいます。もし、相手が戦意を喪失してくれれば、飛び出した後でペースを少し落としても追いついてくる事はあまりありません。特に上りでは一回でも心が折れてしまうとなかなか立ち直れません。そこの心理を利用するために私はよく、ヒルクライムでアタックします。一番よくあるアタックのパターンとしては、スタート後は暫く、先頭を見失わない程度で、先頭集団より少し後ろあたりに位置して走ります。そして先頭集団のペースや周りの人の疲労度を見ながら走り、疲れてる兆しがあったらペースを上げて先頭に行きます。そして先頭集団の一番力の強い選手を見て、疲れてる兆しがあれば、まず後ろから追いついたことを認識させるため後ろからぬっと抜いて前に出ます。そして、すぐにアタックをかけます。相手がついてきたらそれは、表情を読むのをミスした証拠なので無理にはいきません。適当に飛び出したらペースを落ち着かせて、出来るだけ息を整え後ろを待ちます。そして反応した選手が追いついたらすかさず再度アタックを仕掛けます。それをひたすら繰り返します。もちろんやりすぎれば自分の体力がガンガン減ってしまい、失速してしまいますが、それは相手も同じです。自分も失速、相手も失速したらもうそこからは根性勝負になってしまいますが、アタックが決まれば割と余裕を持って走れます。特に最後ほんの少しだけ力を残しておけば、頂上付近で追いつかれても再びアタック、スパートをかけて心を折りにかかれます。これは予想以上にきついですが、相手はもっときついです。個人的におすすめの戦術ですが、相手からすると非常にいやらしい作戦ですね(笑)
まぁそんな感じでスプリント(というかどちらかというとインターバルになるかな?)の練習も取り入れることをオススメします。ただし、やりすぎると筋肉がついて重くなってしまうので注意です。インターバルトレーニングは効果が現れやすいですが、回転系のトレーニングと併用してやるとインターバルの方に引きずられてしまうことがあるので程々に。では、今日はここまで。

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